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「インターバル規制」とは?

過労で倒れそう

「働き方改革関連法案」が連合の裏切りによって成立したのは周知のことである。2017年3月28日の政府の「働き方改革実現会議」(議長・安倍総理大臣)の直前の3月13日に「時間外労働の上限規制に関する労使合意」がなされ、「1、上限規制」という項目の中に「一時的な業務量の増加がやむを得ない場合の上限については…③(時間外労働について)休日を含んで、単月は100時間を基準値とする」と明記されている。

「2、勤務間インターバル制度」という項目で「就業から始業までに一定時間の休息時間を設ける、勤務間インターバル制度を労働時間等設定改善法及び同指針に盛り込む。また、制度の普及促進に向けて、労使関係者を含む有識者検討会を立ち上げる。」と記されている。

連合の労働局長である村上陽子は「早期の法改正とその施行が求められる」(『労働調査』2017年5月号13頁)と書いていた。安倍が「連合が認めたんですよ」と国会答弁で述べていたのは記憶に新しい。

「一定時間」と書かれているように「インターバル規制」は努力目標のレベルである。YAゼンセンは「24時間につき11時間の休息時間を設ける」(松井健・常任中央執行委員)とし、運輸労連・産業政策部副部長の浅井邦茂は「改善基準告示」の「継続8時間以上」と示すだけである。

「東京過労死を考える家族の会」の中原のり子さんによれば「私の知っている医者は本当は16時間必要だと言ってます」と述べていた。ILOが提唱する11時間が目標のように言われているが、16時間必要ということはやはり8時間労働制を守ることが原則であり、指針でなければならない。残業時間ゼロが「インターバル規制」の目標だ。

12月5日、厚生労働省の「医師の働き方に関する検討会」で「2024年4月をめどに罰則付きで適用される、医師の残業時間の上限の設定方法を提案した」と『朝日新聞』が翌日の朝刊(東京14版)で報じた。見出しのトップは「医師の長時間労働 容認案」「医療手薄な地域の病院や研修医」とあり、そのあとで「厚労省 連続勤務時間制限 義務づけ」とある。

相いれない「長時間労働容認」と「連続勤務時間制限の義務」の二つが併記されているのは、矛盾した提案だからだ。医師には正当な理由なく診療を拒めない「応召義務」がある他、長時間労働によって診療が維持できている地域や病院があり、「一部の医師の長時間労働を認める」ことを容認した上で「インターバルの義務付け」をするというのである。一般医師の残業時間の制限が2~6ヶ月平均80時間、月の上限100時間。この一般医師よりも上限規制を緩和する「特定医療機関に勤める医師」は長時間労働を容認して、原則「義務付け」という案なのだ。

自治労の森本正宏総合労働局長は「過労死基準を超えての設定には賛成できない」という意見を述べたそうである。

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