労働相談・労働組合づくり相談

労働基準法における労働時間とは?

群馬合同労組においてバスの待合時間をめぐる判例を調べて合同・一般労働組合全国協議会傘下の労組で情報を共有化している。群馬合同労組の清水委員長が図書館で調べて送ってくれたバスの待ち時間をめぐる訴訟の判例を参考にして、「労働基準法における労働時間とは?」をテーマに考えてみたい。これは動労東京八潮支部の仮眠時間をめぐる団交の争点にも関連する。

福岡地裁の平成27年5月20日の「未払い賃金請求事件」の判決をめぐる核心は以下である。

「労基法上の労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令下におかれている時間をいい、実作業に従事していない時間(不活動時間)が労基法上の労働時間に該当するか否かは、労働者が不活動時間において使用者の指揮命令下に置かれていたものと評価することができるか否かにより客観的に定まるものというべきであり、不活動時間において、労働者が実作業に従事していないというだけでは、使用者の指揮命令下から離脱しているということはできず、当該時間に労働者が労働から離れていることを保障されて初めて、労働者が使用者の指揮命令下に置かれていないものと評価することができるので、不活動時間であっても労働からの解放が保証されていない場合には労基法上の労働時間に当たるというべきであり、当該時間において労働契約上の役務の提供が義務付けられていると評価される場合には労働からの解放が保障されているとはいえず、労働者は使用者の指揮命令下に置かれているとされる」

この判決はバスの待機時間が休憩時間か労働時間かをめぐる争いである。バスが停留所に到着し、バスが次に出る時間までの待機時間に、バスの中で読書をしたり、携帯電話を操作したり、バスの外に出て煙草を吸ったりすることができるのでその時間は休憩時間だというのが当局の主張である。しかし、バスの運転手はバスから離れることはできないし、バスの乗客が早く来た場合は乗せて待たせることもあり、忘れ物を探しに来る乗客もいる。したがってこのバスの待機時間は休憩時間とは言えなく、労働時間と認められ、北九州市は未払い賃金を支払えという判決だった。

交通機械サービスの八潮の場合の仮眠時間の場合はどうなるのか? 2~5時の仮眠時間が不活動時間であって、実作業をしていなくても、労働からの解放が保障されていなければ使用者の指揮命令下にある時間となる。清掃する列車が遅れて入り清掃しなければならないことがこれまであったか否か? その場合、その車両を2~5時の時間は休憩時間だからとそのまま放置して良かったのか否か? 仮眠時間に食い込んで仕事をするケースがこれまであったどうか。そうであるならばこの時間は解放された時間ではなく、拘束時間となる。実際に仕事をしたか否かに関わりなく、仕事が入れば仕事をしなければならない待機時間は拘束時間であり、労基法上はこれらの時間全てを労働時間とカウントするのである。

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